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【応用情報】経営戦略の用語をまとめました

【応用情報】経営戦略の用語をまとめました

 情報処理試験で出題される経営戦略の用語について、用語の違いについてまとめました。

アンゾフの成長マトリクス既存製品か新製品かという製品軸と既存市場か新市場かという市場軸の両軸で捉え、事業成長戦略を考える。

企業の競争戦略:差別化戦略、ニッチ戦略、フォロワ戦略、全方位戦略

コアコンピタンス:長年の企業活動により蓄積された他社と差別化できる、または競争力の中核となる企業独自のノウハウや技術

コストリーダーシップ戦略:他社を上回る圧倒的な低コスト・低価格を実現して市場優位性を築く戦略

コンテンツマーケティング:ターゲットユーザーに対して価値のあるコンテンツを発信し、自社やメディアのファンを増やして、最終的に商品・サービスの購入につなげるマーケティング手法

デューデリジェンス:M&Aの際に,買収対象企業の経営実態,資産や負債,期待収益性といった企業価値などを買手が詳細に調査する行為

ナレッジマネジメント:企業内に散在している知識を共有化し,全体の問題解決力を高める経営を行う。

ポーターの競争戦略:コストで優位に立つかコスト以外で差別化するか,ターゲットを広くするか集中するかによって戦略を考える

バランススコアカード:企業のビジョンと戦略を実現するために、「財務」「顧客」「内部ビジネスプロセス」「学習と成長」という4つの視点から業績を評価・分析する手法

バリューチェーン:企業活動を,五つの主活動と四つの支援活動に区分し,企業の競争優位の源泉を分析するフレームワーク

ファイブフォース分析:業界の収益性を決める5つの競争要因から、業界の構造分析をおこなう手法のことです。「供給企業の交渉力」「買い手の交渉力」「競争企業間の敵対関係」という3つの内的要因と、「新規参入業者の脅威」「代替品の脅威」の2つの外的要因、計5つの要因から業界全体の魅力度を測ります

フラット型組織:迅速な意思決定のために,組織の階層をできるだけ少なくしたフラット型の組織構造によって経営を行う。

ブルーオーシャン戦略:前例のない新たな価値を提供することで競争のない市場領域を切り開き、高成長・高収益化を目指す戦略

プロダクトポートフォリオマネジメント(PPM):市場成長率が高いか低いか,相対的市場シェアが大きいか小さいかによって事業を捉え,資源配分の戦略を考える。

プロダクトライフサイクル:製品ライフサイクルを,導入期,成長期,成熟期,衰退期という四つの段階に分類し,企業にとって最適な戦略を立案する手法である。

ベンチマーキング:優れた業績を上げている企業との比較分析から,自社の経営革新を行う。

ROE:企業が自己資本に対してどれだけの利益を生み出したのかを表す指標

SECIモデル:個人が持つ知識や経験などの暗黙知を、形式知に変換した上で組織全体で共有・管理し、それらを組み合わせることでまた新たな知識を生み出すフレームワーク(共同化・表出化・結合化・内面化)

SWOT分析:自社の内部環境の強みと弱み,取り巻く外部環境の機会と脅威を抽出し,取組方針を整理して戦略を考える。

3C分析:マーケティング分析に必要不可欠な3要素「顧客(Customer)」「自社(Company)」「競合他社Competitor」について自社の置かれている状況を分析する手法

 

アンゾフの成長マトリクス

アンゾフの成長マトリクスは、経営学者のH・イゴール・アンゾフ(H. Igor Ansoff)が提唱

・縦軸に「市場」、横軸に「製品」をとり、それぞれに「既存」「新規」の2区分を設け、4象限(市場浸透、製品開発、市場開拓、多角化)のマトリクスとしたもの。

製品開発戦略:新たな機能を付加した製品や新規に開発した製品を,現在の市場に投入する。

多角化戦略:技術開発,業務提携,M&Aなどで,新たな製品や市場での成長の機会を求める

市場浸透戦略:現在の市場で現有製品の広告,宣伝を強化し,顧客の購入頻度や購入量を増やす

市場開拓戦略:現有製品で海外市場に進出し,新たな市場セグメントの開拓を図る。

企業の競争戦略

●差別化戦略
・チャレンジャ企業が実施
⇒上位企業の市場シェアを奪うことを目標に,製品,サービス,販売促進,流通チャネルなどのあらゆる面での差別化戦略をとる。

●ニッチ戦略
・ニッチャ企業が実施
⇒潜在的な需要がありながら,大手企業が参入してこないような専門特化した市場に,限られた経営資源を集中する。

●フォロワ戦略
・フォロワ企業が実施
⇒目標とする企業の戦略を観察し,迅速に模倣することで,開発や広告のコストを抑制し,市場での存続を図る

●全方位戦略
・リーダー企業が実施
⇒利潤,名声の維持・向上と最適市場シェアの確保を目標として,市場内の全ての顧客をターゲットにした全方位戦略をとる。

バランススコアカード

企業のビジョンと戦略を実現するために、「財務」「顧客」「内部ビジネスプロセス」「学習と成長」という4つの視点から業績を評価・分析する手法

情報システム投資の効果をモニタリングする指標

財務売上高,営業利益率など損益計算書や貸借対照表上の成果に関する指標

顧客:顧客満足度の調査結果や顧客定着率など顧客の囲い込み効果に関する指標

内部ビジネスプロセス:不良率,納期遵守率など業務処理の信頼性やサービス品質に関する指標

学習と成長:不良率,納期遵守率など業務処理の信頼性やサービス品質に関する指標

バリューチェーン分析

マイケル・ポーターの競争戦略の中で提唱されたフレームワーク

事業活動を価値創造活動の集合と捉え、製品の付加価値がどの部分(機能)で生み出されているかを分析

五つの主活動(「購買物流」「製造」「出荷物流」「販売・マーケティング」「サービス」)と四つの支援活動(「調達」「技術開発」「人事・労務管理」「全般管理」)に分類

 

プロダクトポートフォリオマネジメント(PPM)

目標を設定し,資源配分の優先順位を設定するための基礎として,自らの置かれた立場を評価する。

製品を,市場の魅力度と自社の強みの2軸を用いて,花形,金のなる木,問題児,負け犬の4象限のマトリックスに分類する。

PPM(プロダクトポートフォリオマネジメント)

  • 縦軸: 市場成長率
  • 横軸: 市場占有率

●花形
・市場成長率: 高い、市場占有率: 高い
⇒資金の流入が多くある。市場成長に合わせた継続投資が必要。

●問題児
・市場成長率: 高い、市場占有率: 低い
⇒今後、資金の流入が多く見込まれる

●金のなる木
・市場成長率: 低い、市場占有率: 高い
⇒追加投資が少なく、企業の主たる収益になっている

●負け犬
・市場成長率: 低い、市場占有率: 低い
⇒資金投入の必要性は低い。撤退対象となる。

 

応用情報技術者試験の例題

応用情報技術者の例題を通じて覚えていきます。

H.I.アンゾフが提唱した成長マトリクスを説明したものはどれか。
ア:既存製品か新製品かという製品軸と既存市場か新市場かという市場軸の両軸で捉え、
  事業成長戦略を考える。⇒アンゾフの成長マトリクス
イ:コストで優位に立つかコスト以外で差別化するか,ターゲットを広くするか集中するか
  によって戦略を考えるポーターの競争戦略
ウ:市場成長率が高いか低いか,相対的市場シェアが大きいか小さいかによって事業を捉え,
  資源配分の戦略を考えるプロダクトポートフォリオマネジメント(PPM)
エ:自社の内部環境の強みと弱み,取り巻く外部環境の機会と脅威を抽出し,
  取組方針を整理して戦略を考えるSWOT分析
出典:令和5年秋期 問64

⇒ア
PPMにおいて,投資用の資金源と位置付けられる事業はどれか。
ア:市場成長率が高く,相対的市場占有率が高い事業⇒花形
イ:場成長率が高く,相対的市場占有率が低い事業⇒問題児
ウ:場成長率が低く,相対的市場占有率が高い事業⇒金のなる木
エ:場成長率が低く,相対的市場占有率が低い事業⇒負け犬
出典:令和4年春期 問67

⇒ウ
アンゾフの成長マトリクスを説明したものはどれか。
ア:外部環境と内部環境の観点から,強み,弱み,機会,脅威という四つの要因について情報を
    整理し,企業を取り巻く環境を分析する手法である。⇒SWOT分析
イ:企業のビジョンと戦略を実現するために,財務,顧客,内部ビジネスプロセス,
  学習と成長という四つの視点から事業活動を検討し,
  アクションプランまで具体化していくマネジメント手法である。⇒バランススコアカード
ウ:事業戦略を,市場浸透,市場拡大,製品開発,多角化という四つのタイプに分類し,
  事業の方向性を検討する際に用いる手法である。⇒アンゾフの成長マトリクス
エ:製品ライフサイクルを,導入期,成長期,成熟期,衰退期という四つの段階に分類し,
  企業にとって最適な戦略を立案する手法である。⇒プロダクトライフサイクル
出典:令和4年春期 問68

⇒ウ
企業の競争戦略におけるフォロワ戦略はどれか。
ア:上位企業の市場シェアを奪うことを目標に,製品,サービス,販売促進,流通チャネルなどの
  あらゆる面での差別化戦略をとる。⇒チャレンジャ企業のとる差別化戦略
イ:潜在的な需要がありながら,大手企業が参入してこないような専門特化した市場に,
  限られた経営資源を集中する⇒ニッチ戦略
ウ:目標とする企業の戦略を観察し,迅速に模倣することで,開発や広告のコストを抑制し,
  市場での存続を図る。⇒フォロワ戦略
エ:利潤,名声の維持・向上と最適市場シェアの確保を目標として,
  市場内の全ての顧客をターゲットにした全方位戦略をとる⇒全方位戦略
出典:令和3年春期 問68

⇒ウ
企業の事業活動を機能ごとに主活動と支援活動に分け,企業が顧客に提供する製品やサービスの
利益は,どの活動で生み出されているかを分析する手法はどれか。
ア:3C分析
イ:SWOT分析
ウ:バリューチェーン分析
エ:ファイブフォース分析
出典:令和3年春期 問68

⇒ウ
企業の事業活動を機能ごとに主活動と支援活動に分け,企業が顧客に提供する製品やサービスの
利益は,どの活動で生み出されているかを分析する手法はどれか。
ア:3C分析
イ:SWOT分析
ウ:バリューチェーン分析
エ:ファイブフォース分析
出典:令和2年秋期 問67

⇒ウ
プロダクトポートフォリオマネジメント(PPM)における"花形"を説明したものはどれか。
ア:市場成長率,市場占有率ともに高い製品である。成長に伴う投資も必要とするので,
  資金創出効果は大きいとは限らない。⇒花形
イ:市場成長率,市場占有率ともに低い製品である。資金創出効果は小さく,資金流出量も少ない。
  ⇒負け犬
ウ:市場成長率は高いが,市場占有率が低い製品である。長期的な将来性を見込むことはできるが,
  資金創出効果の大きさは分からない。⇒問題児
エ:市場成長率は低いが,市場占有率は高い製品である。資金創出効果が大きく,
  企業の支柱となる資金源である。⇒金のなる木
出典:令和元年秋期 問67

⇒ア
バリューチェーンによる分類はどれか。
ア:競争要因を,新規参入の脅威,サプライヤの交渉力,買い手の交渉力,代替商品の脅威,
    競合企業の五つのカテゴリに分類する⇒ファイブフォース分析
イ:業務を,購買物流,製造,出荷物流,販売・マーケティング,サービスという五つの主活動と,
    人事・労務管理などの四つの支援活動に分類する。⇒バリューチェーン分析
ウ:事業の成長戦略を,製品(既存・新規)と市場(既存・新規)の2軸を用いて,市場浸透,市場開発,
    製品開発,多角化の4象限のマトリックスに分類する。⇒アンゾフの成長マトリクス
エ:製品を,市場の魅力度と自社の強みの2軸を用いて,花形,金のなる木,問題児,負け犬の
    4象限のマトリックスに分類する。⇒プロダクトポートフォリオマネジメント
出典:平成30年秋期 問68

⇒イ
ベンチマーキングを説明したものはどれか。
ア:企業内に散在している知識を共有化し,全体の問題解決力を高める経営を行う。
  ⇒ナレッジマネジメント
イ:迅速な意思決定のために,組織の階層をできるだけ少なくした
  フラット型の組織構造によって経営を行う。⇒フラット型組織
ウ:優れた業績を上げている企業との比較分析から,
  自社の経営革新を行う。⇒ベンチマーキング
エ:他社にはまねのできない,企業独自のノウハウや技術などの
  強みを核とした経営を行う。⇒コアコンピタンス経営
出典:平成28年秋期 問67

⇒イ
アンゾフの成長マトリクスにおける多角化戦略に当てはまるものはどれか。
ア:新たな機能を付加した製品や新規に開発した製品を,現在の市場に投入する。
  ⇒製品開発戦略
イ:技術開発,業務提携,M&Aなどで,新たな製品や市場での成長の機会を求める
  ⇒多角化戦略
ウ:現在の市場で現有製品の広告,宣伝を強化し,顧客の購入頻度や購入量を増やす
  ⇒市場浸透戦略
エ:現有製品で海外市場に進出し,新たな市場セグメントの開拓を図る。
  ⇒市場開拓戦略
出典:平成24年秋期 問68

⇒イ

 

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